御嶽宿〜伏見宿|消えゆく名鉄広見線と歩く中山道5kmの里歩き

名鉄広見線・顔戸駅(中山道・御嶽宿〜伏見宿) 中山道

十三峠、琵琶峠、細久手、御嶽。山の中を何日も歩いてきた足に、この5kmは驚くほど優しいです。

御嶽宿から伏見宿まで5km。標高220mから100mへ、ほぼ気づかないほどの緩い下り。田んぼの間を歩き、名鉄広見線の踏切を渡り、小さな集落を抜ける。それだけの道です。しかし山道続きだった体にとって、この平坦さは解放そのものです。

そしてこの区間には、もう一つの意味があります。並行する名鉄広見線(御嵩〜新可児間)は廃線が検討されています。電車と一緒に旧街道を歩けるのは、あと何年かわからない。今のうちに歩いておきたい道です。

名鉄広見線・顔戸駅(中山道・御嶽宿〜伏見宿)
名鉄広見線の顔戸駅。廃線が検討されているこの路線と並行して歩きます。

基本データ

項目内容
区間御嶽宿 → 伏見宿
距離5km
所要時間約1時間(時速5km換算)
難易度★☆☆☆☆(完全平坦)
標高差下り約120m(220m→100m・体感ほぼ平坦)
補給御嶽宿にコンビニあり。伏見宿にも商業施設あり
トイレ御嵩駅・顔戸駅付近・伏見宿で利用可能
最終確認日2026年7月

消えゆく鉄道と歩く5km

この区間の特徴は、名鉄広見線が旧中山道に並行していることです。御嵩駅を出発し、顔戸駅、明智駅と小さな駅が続く単線のローカル線。日中は1時間に1本程度しか走らないこの路線は、2028年以降の廃線が検討されています。

歩いていると、たまに1両編成の電車がガタンゴトンと横を通り過ぎます。田んぼの中を走る電車と、旧街道を歩く自分。どちらも「古い交通手段」です。この風景がいつまで見られるかわからない以上、今歩く価値があります。

比衣一里塚跡の碑(中山道・御嶽宿〜伏見宿)
比衣一里塚跡の碑。中山道を歩いてきた距離を実感する目印です。

田園の中を抜ける道

御嶽宿を出ると、すぐに住宅地が途切れて田園風景に変わります。旧中山道は県道と集落の中の細い道を交互に進みます。車通りは少なく、聞こえるのは鳥の声と名鉄の踏切音だけ。

中間地点の顔戸(ごうど)付近で顔戸城跡の横を通ります。中世の小さな城跡で、土塁が一部残っています。旧道沿いに石碑や一里塚跡の碑が点在しており、中山道を歩いている実感を与えてくれます。

後半は可児川に近づき、国道21号方面へ向かいます。交通量が増え始めると伏見宿のエリアです。

国道475号線のアンダーパス後の旧中山道(御嶽宿〜伏見宿)
国道475号線をくぐった先の旧中山道。里の穏やかな道が続きます。

補給とトイレ


補給

・御嶽宿(出発地):名鉄御嵩駅周辺にコンビニあり
・顔戸駅付近(約2.5km):自販機あり
・伏見宿(到着地):国道21号沿いにコンビニ・商業施設あり

十三峠〜琵琶峠〜細久手と続いた「補給ゼロ地帯」を抜けて、ようやく補給が回復する区間です。御嶽宿のコンビニで買い物ができる安心感は、山道を歩いてきた人にしかわかりません。


トイレ

・名鉄御嵩駅にトイレあり
・顔戸駅にトイレあり(営業時間に注意)
・伏見宿のコンビニ・公共施設で利用可能

5kmの短い区間で両端にトイレがあり、全く心配ありません。


注意点

・伏見宿に近づくと国道21号沿いになり交通量が増える。歩道を利用
・名鉄広見線をエスケープルートとして利用する場合、運行本数が少ないため時刻表を事前確認
・旧道の分岐が数箇所あるが、道標が整備されているので迷いにくい


宿泊情報

5kmの短い区間なので、ここ単独で宿泊計画を立てることは少ないです。

御嶽宿方面:御嵩町内に宿泊施設あり
伏見宿以降:可児市方面(名鉄新可児駅周辺)にビジネスホテルあり。太田宿まで進んで美濃加茂市内で宿泊する計画も有効


アクセスとエスケープルート

起点(御嶽宿):
・名鉄広見線 御嵩駅(宿場の中心)
・名古屋から名鉄で約1.5時間

終点(伏見宿):
・名鉄広見線 明智駅(伏見宿から徒歩約10分)
・JR太多線 可児駅方面へは名鉄新可児駅で乗り換え

エスケープルート:
名鉄広見線が並行しているため、途中離脱は容易。顔戸駅・明智駅からいつでも電車に乗れます(運行本数に注意)。


管理人のひとこと

十三峠と琵琶峠を越えた翌日の午前中、この道を歩きました。昨日まで補給ゼロの山道を歩いていたのが嘘のように、平坦な田んぼ道が続いていました。

顔戸駅の前を通りかかったとき、ちょうど名鉄の電車がホームに入ってきました。1両編成の赤い電車。乗客は2〜3人。この光景がもうすぐ見られなくなるかもしれないと思うと、少し立ち止まって見送りました。

中山道は山の道と里の道が交互に現れます。山を歩いた後の里歩きは、何でもない田園風景がとてつもなく贅沢に感じます。この5kmは「中山道にもこんな穏やかな道がある」ことを教えてくれる区間です。


山を抜けた先の、穏やかな5km

御嶽宿〜伏見宿は5km・約1時間の完全平坦区間です。十三峠以降の山道が終わり、美濃の里に出た安堵感を味わえます。

名鉄広見線が廃線になる前に、電車と並行して歩ける今の風景を記憶してください。


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