太田宿〜鵜沼宿|うとう峠を越えたらニュータウン — 時代を跨ぐ中山道10km

うとう峠の旧中山道(太田宿〜鵜沼宿) 中山道

うとう峠を越えた瞬間、目の前にニュータウンが現れます。

太田宿から鵜沼宿まで10km。前半は木曽川沿いの穏やかな道、後半はうとう峠の旧中山道を越える区間です。峠といっても標高差60m程度の小さな丘ですが、この峠にこそ最大のドラマがあります。木立の中の旧道を歩いていたら、突然視界が開けて緑苑地域のニュータウンが眼前に広がる。江戸時代の峠道と平成のニュータウン。この落差は中山道随一のタイムスリップ体験です。

そして鵜沼宿に近づくと、木曽川の対岸に国宝・犬山城が見えてきます。穏やかで、しかし意外な驚きがある10kmです。

うとう峠の旧中山道(太田宿〜鵜沼宿)
うとう峠の旧中山道。木立の中の峠道を越えると、突然ニュータウンが現れます。

基本データ

項目内容
区間太田宿 → 鵜沼宿
距離10km
所要時間約2時間(時速5km換算)
難易度★★☆☆☆(うとう峠の小さな登り以外は平坦)
標高差登り約60m・下り約80m(うとう峠のみ)
補給区間全体にコンビニ点在。困らない
トイレ太田宿・坂祝・鵜沼宿で利用可能
最終確認日2026年7月

木曽川沿いからうとう峠へ

太田宿〜坂祝(約5km・木曽川沿い)

太田宿を出ると、木曽川沿いに西へ進みます。美濃加茂市から坂祝町に入る区間で、国道21号と旧道を交互に歩きます。木曽川の土手に出られるポイントがあり、広い川面の向こうに対岸の山々が見えます。

この区間は完全に平坦で、歩いている感覚は「散歩」に近いです。田んぼと住宅地の間を進み、特に難所はありません。

木曽川の土手から望む風景(太田宿〜鵜沼宿)
木曽川の土手沿いを歩く区間。広い川面の向こうに犬山方面が見えます。

坂祝〜うとう峠(約2km・旧道への分岐)

坂祝町を過ぎると、うとう峠への旧道に入ります。国道から離れ、木立の中の細い道を登っていきます。標高差は60m程度で、15〜20分で越えられる小さな峠です。

峠道は未舗装の部分もあり、旧中山道の雰囲気が濃く残っています。両側に木々が茂り、静かで薄暗い山道。数分前まで国道沿いの現代の道を歩いていたのが嘘のように、空気が変わります。


うとう峠〜鵜沼宿(約3km・ニュータウンから城下町へ)

うとう峠を越えた瞬間、風景が一変します。峠道の出口に、緑苑地域のニュータウンが広がっているのです。整然とした住宅街、きれいに舗装された道路、新しい家並み。旧中山道の山道からいきなり現代の住宅地に出る落差は、この区間最大の驚きです。

ニュータウンを抜けると鵜沼の旧市街に入り、やがて鵜沼宿の中心部に到着します。名鉄新鵜沼駅・JR鵜沼駅が至近です。

鵜沼の市街地を望む(中山道・太田宿〜鵜沼宿)
うとう峠を越えた先に広がる鵜沼の市街地。峠道との落差に驚きます。

対岸に望む国宝・犬山城

鵜沼宿に近づくと、木曽川の対岸に犬山城が見えます。現存天守12城の一つであり国宝。木曽川越しに見る犬山城は、中山道歩きの中でも印象に残る眺望です。

犬山城の見学に行く場合は名鉄で犬山駅へ1駅。鵜沼で1泊して翌朝犬山城を見てから中山道に戻るプランも可能です。


補給とトイレ

補給:
・太田宿(出発地):JR美濃太田駅周辺にコンビニ充実
・坂祝町(約4km):国道21号沿いにコンビニ・自販機
・鵜沼宿(到着地):JR鵜沼駅・名鉄新鵜沼駅周辺にコンビニあり

トイレ:
・太田宿:JR美濃太田駅
・坂祝:コンビニ
・鵜沼宿:JR鵜沼駅・名鉄新鵜沼駅

10kmの区間内に補給ポイントが複数あり、全く困りません。


注意点

・国道21号沿いは交通量が多い。歩道を利用
・うとう峠の旧道は未舗装区間あり。雨天後は泥で滑りやすい
・うとう峠の入口が分かりにくい場合あり。道標・地図アプリ確認
・峠を迂回する国道ルートもある(旧道が不安な場合)


宿泊情報

鵜沼宿周辺:
・名鉄新鵜沼駅付近に宿泊施設あり
・犬山市方面(名鉄で1駅)にホテル・旅館が多数
・犬山は観光地のため宿泊選択肢が豊富

太田宿(出発地):
・JR美濃太田駅周辺にビジネスホテル


アクセスとエスケープルート

起点(太田宿):
・JR高山本線・太多線 美濃太田駅(徒歩約10分)
・名古屋から約1時間

終点(鵜沼宿):
・JR高山本線 鵜沼駅 / 名鉄各務原線 新鵜沼駅
・名古屋から名鉄で約30分・JRで約40分
・名古屋に非常に近い。区切り歩きの起終点として便利

エスケープルート:
・坂祝駅(JR高山本線・約4km地点)で途中離脱可能
・うとう峠を越えれば鵜沼はすぐ


管理人のひとこと

うとう峠の旧道に入った瞬間、空気が変わりました。国道の車の音が消え、木立の中の細い土道。苔が付いた石、倒木をまたぐ。「中山道だ」と思いながら15分ほど登りました。

峠を越えて視界が開いた瞬間、目に飛び込んできたのは整然としたニュータウンでした。新しい家、カーポート、植え込み。さっきまで江戸時代の峠道にいたのに、突然平成の住宅地に放り出された感覚。このギャップは中山道で最も「え?」と声が出た瞬間です。

でもこれが中山道の面白さだと思います。300年前の道と現代の住宅地が、峠一つ隔てて隣り合っている。歴史は地層のように重なっていて、峠を越えるたびに違う時代に出る。この10kmはそれを最も鮮烈に体験できる区間でした。


峠を越えたら、そこはニュータウンだった

太田宿〜鵜沼宿は10km・約2時間の区間です。前半は平坦な木曽川沿い、後半はうとう峠越え。峠の旧道からニュータウンへ出るギャップが最大の見どころです。

犬山城の眺望も合わせて、穏やかだけど記憶に残る10km。補給にも困らず安心して歩けます。


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