池鯉鮒宿(ちりゅうしゅく)は、東海道五十三次の39番目の宿場で、現在の愛知県知立市に位置します。
本陣1軒・脇本陣1軒・旅籠35軒の比較的小規模な宿場ですが、盛大な馬市と木綿市が開かれた商業の拠点でした。
松尾芭蕉が「不断たつ池鯉鮒の宿の木綿市」と詠んだ活気ある宿場で、歌川広重の浮世絵「池鯉鮒 首夏馬市」にもその賑わいが描かれています。
東海道三社の一つ・知立神社が鎮座し、かきつばたの名勝・八橋も近くにある文化的にも豊かな宿場です。
この記事では、池鯉鮒宿を実際に徒歩で通過する前提で、補給・トイレ・休憩・見どころを実用情報としてお伝えします。
本記事は実際に徒歩で通過した際の情報や作成時点での最新情報をもとに作成しています。本記事は宿場町エリア内の実在情報のみを精査して掲載しています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 宿名 | 池鯉鮒宿 |
| 所在地 | 愛知県知立市 |
| 宿場番号 | 第39宿 |
| 日本橋からの距離 | 330km |
| 次の宿場 | 鳴海宿 |
| 本陣 | 1軒 |
| 旅籠 | 35軒 |
| 徒歩での特徴 | 市場町型・馬市と木綿市で栄えた・知立神社(東海道三社)・松並木・大あんまき |
| 最終確認日 | 2026年7月 |
歴史・背景
池鯉鮒宿は、慶長6年(1601年)の伝馬制により東海道39番目の宿駅として設置されました。
「知立」を「池鯉鮒」と書くのは、知立神社の御手洗池に鯉や鮒が多くいたことに由来するとされています。
天保14年(1843年)の記録では、家数292軒・本陣1軒・脇本陣1軒・旅籠35軒・人口1,620人の小規模宿場でした。
しかし三河木綿の集積地として木綿市が大いに栄え、さらに木綿を運ぶ馬の取引が行われる馬市が盛大に開かれました。
馬市には甲斐(山梨県)や信濃(長野県)から荒馬が集まり、商人や見物客でごった返しました。
松並木の周辺で開催された馬市の様子は、歌川広重の浮世絵にも描かれるほどの名物でした。
また、知立神社は東海道三社(他に熱田神宮・三嶋大社)の一つに数えられる格式の高い神社で、参拝客も多く訪れました。
挙母・刈谷・吉良へ通じる西三河交通の要でもあり、宿場以上の経済的重要性を持っていました。
特徴・見どころ
■ 知立神社(池鯉鮒大明神)
東海道三社の一つに数えられる三河屈指の大社です。
5月〜6月にかけて境内に花菖蒲が咲き誇り、見頃の時期は華やかです。
宿場の西側に参道が伸びており、旧東海道から自然に立ち寄れます。
境内は広く静かで、歩き旅の合間の参拝・休憩に向いています。
■ 知立松並木(宿場東端)
約500mにわたり松が並ぶ東海道の松並木です。
慶長9年(1604年)に植樹された松の一部が現存しています。
並木道沿いに彫刻作品が展示されており、アートと歴史を同時に楽しめます。
道の両側の広い側道は、かつて馬市が開かれた名残です。
馬市の碑も設置されています。
■ 知立古城跡
旧東海道から少し入った場所に石碑があります。
戦国時代の城跡で、宿場の成り立ちを知る手がかりとなります。
■ 了運寺
宿場内に位置する寺院で、旧東海道沿いの静かなスポットです。
■ 大あんまき(知立名物)
江戸時代から続く知立の銘菓で、薄い皮であんこを巻いた和菓子です。
宿場周辺で購入でき、歩きながら食べられるサイズで旅のおやつに最適です。
歩く人向け実用情報
コンビニ・補給情報
■ コンビニ(知立駅周辺・旧東海道沿い)
名鉄知立駅周辺にコンビニが複数あります。
宿場エリアからも徒歩圏内で、補給に困ることはありません。
■ スーパー(宿場内)
宿場中心部付近にスーパーがあります。
問屋場跡がスーパーの駐車場になっているという歴史を感じる場所でもあります。
■ 自販機
宿場内に多数設置されています。
▶ 補給戦略:岡崎宿から15km歩いてきた場合は、到着後すぐに補給を入れてください。
次の鳴海宿方面に向かう場合も約12.5kmの距離があるため、十分な飲食物を確保してから出発してください。
トイレ情報
■ コンビニ(知立駅周辺)
トイレ利用可能です。
■ 知立神社
境内にトイレがあります。参拝と合わせて利用できます。
■ 名鉄知立駅
駅構内にトイレがあります。
▶ トイレ戦略:コンビニ・神社・駅と選択肢があるため問題ありません。
15km歩いてきた直後の場合は、最初に見つけたトイレを利用してください。
休憩スポット
■ 知立神社境内
広い境内でベンチ・木陰があり、しっかり休憩できます。
15km歩いてきた後の休憩に最適な場所です。
花菖蒲の時期は特に美しく、心身のリフレッシュに効果的です。
■ 知立松並木
松並木の中にベンチがあります。
彫刻作品を眺めながらの休憩は気分転換になります。
■ 名鉄知立駅周辺のカフェ・飲食店
駅前に複数の飲食店があり、座ってしっかり食事・休憩ができます。
大あんまきを買って食べるのも歩き旅ならではの楽しみです。
飲食・補給ポイント
■ 大あんまき(知立名物)
知立を代表する銘菓で、旧東海道沿いの和菓子店で購入できます。
あんこ・抹茶・チーズなど多彩な味があり、歩きながら食べられるサイズです。
15km歩いた後の甘いものは格別です。
■ コンビニ・飲食店(知立駅周辺)
確実に食事ができるポイントが複数あります。
▶ 飲食戦略:大あんまきは必ず食べてください。
江戸時代から続く知立の味で、旅のエネルギー補給にもなります。
しっかり食事をしたい場合は知立駅周辺の飲食店を利用してください。
宿泊ポイント
■ ホテルルートイン知立(知立駅周辺)
温泉付きのビジネスホテルで、15km歩いた足を癒すのに最適です。
■ 名鉄知立駅周辺
知立駅から名鉄で名古屋方面・岡崎方面どちらにもアクセス可能です。
知立に適当な宿がない場合は名古屋方面のホテルも選択肢に入ります。
▶ 宿泊戦略:岡崎宿から15km歩いてきた場合、知立で1泊するのが理想的です。
温泉付きホテルで足の疲れを取り、翌日の鳴海宿方面(約12.5km)に備えてください。
注意ポイント(徒歩視点)
■ 宿場の面影が限定的
戦災と都市化により、宿場時代の建物はほぼ残っていません。
石碑・案内板・松並木で確認する形になります。
事前にルートを把握しておかないと、宿場を通過したことに気づかない可能性があります。
■ 前区間(15km)の疲労
岡崎宿から15km歩いてきた場合、到着時にはかなりの疲労が蓄積しています。
到着後すぐに無理せず、まず補給と休憩を入れてから見学に移ってください。
■ 次の鳴海宿への距離
次の鳴海宿まで約12.5kmあります。
池鯉鮒宿を出発する前に十分な準備(補給・トイレ・体力確認)を整えてください。
■ 名鉄知立駅の再開発
知立駅周辺は再開発工事が行われている場合があります。
歩行ルートが一時的に変更されている可能性があるため、現地の案内に従ってください。
歩きやすさ評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 総合難易度 | ★☆☆☆☆ | 平坦で小規模。宿場内は歩きやすいです |
| 補給充実度 | ★★★★☆ | コンビニ・スーパーあり。補給に困りません |
| トイレ安心度 | ★★★★☆ | コンビニ・神社・駅と選択肢があります |
| 歩道安全性 | ★★★★☆ | 宿場内は車通りが少なく安全です |
| ナビの分かりやすさ | ★★★★☆ | 旧東海道沿いに案内板があり、概ね迷いません |
| 景観 | ★★★★☆ | 知立松並木・知立神社。小規模ながら見どころがあります |
| 疲労度 | ★☆☆☆☆ | 宿場自体は短距離。負担は最小限です |
| 高低差 | ★☆☆☆☆ | 完全に平坦です |
実際に歩いた管理人のひとこと
岡崎宿から15km歩いてきた後の池鯉鮒宿は、「ようやく着いた」という安堵の宿場です。
到着した瞬間はとにかく座りたい。知立神社の境内で腰を下ろした時の安堵感は忘れられません。
花菖蒲の時期に通過できた方は本当にラッキーです。疲れた体に花の美しさが沁みます。
大あんまきは絶対に食べてください。
15km歩いた後の甘いものは正義です。あんこが体に染み渡ります。
歩きながら食べられるサイズなのも歩き旅向きで助かります。
知立松並木は岡崎宿方面から来ると宿場に入る直前に通るので、「あと少しだ」というモチベーションになりました。
馬市の広い側道を見ると、当時のスケールの大きさを想像できます。
池鯉鮒宿は小さな宿場ですが、知立神社・松並木・大あんまきと「小さいけど充実」しています。
ここで泊まってしっかり回復し、翌日の鳴海宿方面に備えてください。
名古屋が近づいてきています。
まとめ
池鯉鮒宿は東海道39番目の宿場で、馬市と木綿市で栄えた西三河の商業拠点です。
知立神社(東海道三社の一つ)・知立松並木・大あんまき(知立名物)が主な見どころです。
小規模宿場ながら補給環境は整っており、コンビニ・スーパー・飲食店が利用できます。
岡崎宿から15km歩いてきた場合は、ここでしっかり休憩・補給し、翌日の鳴海宿(約12.5km)に備えてください。
街道現地情報募集
街道歩きに役立つ現地情報を募集しています。通行止め・補給・トイレ・危険箇所など、お気づきの情報をお寄せください。

関連リンク
・出発宿場:岡崎宿

・到着宿場:鳴海宿(鋭意作成中)
・前の区間:岡崎宿〜池鯉鮒宿

・次の区間:池鯉鮒宿〜鳴海宿(鋭意作成中)


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